朗読 藤沢周平を読む CD9巻 2024 松平定知 隠し剣鬼ノ爪 踊る手 遅いしあわせ 孤立剣残月 暗黒剣千鳥

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朗読 藤沢周平を読む CD9巻 松平定知 国内正規版 レンタル落ちではありません。状態はパッケージに傷あり、あと盤に少し傷がありますが聴くには問題ありません。この機会に是非。<踊る手>
家族の夜逃げから残され、かたくなな態度をとる老女の心を、信次は和らげていく。
下町の裏通り─ある夜、小間物売りの伊三郎一家が忽然と姿を消す。
がらんとした家にひとり残された老婆は、なぜか寝たまま頑なに食事を拒む。
やがて、借金とりのやくざが現れて老婆を脅し、近所中大騒ぎ。翌日、
幼なじみのおきみを失ってしょんぼりしていた信次は、
困り果てた母親から老婆に食膳を届ける大役を託され、大張り切りで出かけるが・・・。
ある夜逃げ事件の顛末を子供の目を通して描く、市井ものの秀作。
○2004年(平成16年5月)放送
*39分58秒収録

<遅いしあわせ>
やくざな弟のために不幸が続くおもんだが、思いを抱く桶職人の重吉のおかげで…。
下町の飯屋で働くおもんは、無口だが実直そうな客の桶職人重吉に、ひそかに思いを抱く。
だが、極道者の弟のせいで離婚した過去をもつおもんは、浮いた気持ちを自ら抑えていた。
ところが、飯屋にも弟が金を無心にくるようになり、とうとうおもんは賭場の借金のかたに、
女郎に売りとばされそうになる。絶体絶命の場に現れたのが重吉だった・・・。
市井ものの中でも、最も江戸情緒の濃い作品と評される傑作。
○2004年(平成16年5月)放送
*51分24秒収録

<隠し剣鬼ノ爪>
脱獄した狭間弥市郎の討手となった片桐宗蔵は、狭間の妻から助命を乞われるが…。
狭間弥市郎は、3年前江戸出府中に藩邸内で刃傷沙汰を起こし、故郷「海坂藩」の山番小屋の座敷牢に幽閉された。
ところが突然牢を破り、討手に片桐宗蔵を指名してきた。かつて藩主の御前試合で宗蔵に負けた積年の恨みを晴らそうというのだ。
対決の日の前夜、独身の宗蔵は狭間の美貌の妻の訪問を受け、魅惑的なからだを代償に夫の助命を乞われ、激しく動揺するが・・・。
好色な上司や純情な女中との逸話も、緊迫した物語に興趣を添える。
○2004年(平成16年8月)放送
*64分25秒収録

<孤立剣残月>
腕に自信がないまま果し合いに臨んだ小鹿七兵衛は、意外な助っ人に助けられる。
小鹿七兵衛は15年前上意討ちの命を受けて、鵜飼佐平太を討ち取った。
鵜飼家は廃絶となったが、他家へ養子に出ていた弟が果し合いを申し入れてくる。
しかも七兵衛の上司の政敵である家老の許可を得ているという。
かつて英雄ともてはやされた七兵衛も、酒がもとで今や尾羽打ち枯らし、体力は衰え、
剣の腕は落ち、妻には疎んじられる有様。上役や朋輩に理不尽を訴え、助勢を乞い歩くが、色よい返事はもらえない。
もはや自分しかないと悟った七兵衛が秘伝「残月」の技に賭けて決闘の場に向かうと・・・。
○2004年(平成16年8月)放送

<暗黒剣千鳥>
共に家老の命を受けた仲間が殺され三崎修助も襲われるが、切った相手は意外にも…。
三崎修助たち5人の若い剣士は、上司の牧家老の命令で、藩主に取り入り異常な出世を遂げた政敵を奸物だとして暗殺する。
秘密は固く守られているはずなのに、3年後5人の仲間が次々と闇討ちにあって殺される。犯人は相当な剣の遣い手で、何者か見当もつかない。
最後に残った修助は、若くて美しい秦江と婚約したばかりだったが、ひたひたと迫りくる闇の手の正体を知るまでは挙式どころではない。
ある夜、修助は牧家老から呼び出され、邸へ向かう途中襲われ、間一髪相手を斬る。
倒した相手は意外にも・・・。
○2004年(平成16年8月)放送
*74分30秒収録

<女難剣雷切り>
さえない中年男・佐治惣六は上司の紹介で再婚したが、彼女には秘密があった。
佐治惣六は若い頃、単身で2人組の強盗を退治して称賛を受けたこともあるが、最初の妻とは死別。
その後3度も妻に逃げられ、今度は若い女中に手を出して騒がれ、藩中の物笑いになっている風貌もさえない中年男。
ある日、上司の服部から惣六の女への渇望を見透かしたように、願ってもない美人との結婚話を持ち込まれる。
一緒になってみると、女は家事万端そつがないが、閨が誠に味気ない。
惣六は何かおかしいと感じ始めた頃、新妻が服部の妾だとある男から告げられる。
怒りに燃える惣六は・・・。
○2004年(平成16年8月)放送
*49分10秒収録

<冬の日>
清次郎が再会した女おいしは、今は零落の身。昔彼女を救った清次郎は再び救い出す。
古手屋の清次郎は、ぶらりと入った飲み屋で、厚化粧の女にじっと見つめられる。
女は、彼が幼い頃、体を張って不良たちの暴力から救ってやった、雪駄問屋の娘おいしだった。
彼女は家が破産、2度の離婚、身売りと苦労を重ね、今は酌婦の身で、悪い男と同棲中。
清次郎も呉服問屋の跡継ぎを約束されていながら、傷害事件で服役し、行商を経て、やっと小店を入手したばかり。
再び、やくざな男からおいしを救い出す巡り合わせとなる。
過去ある中年男女が寄り添って、人生をやり直そうとする、心温まる物語。
○2004年(平成16年11月)放送
*48分50秒収録

<運の尽き>
米屋の娘を誘惑して棄てた参次はその報いで米搗きをさせられる。そして2年後…。
水茶屋「おさん」には、連日悪童仲間が集まり、博打の金の算段やら女遊びの成果やらの話題に余念がない。
折りしも”たらしの参次”が、最近米屋の一人娘を誘惑して遊び、捨ててやったと自慢しているところへ、
当の娘の親父がやってきて、丁度跡継ぎの婿を探しているので、家まで来てくれという。
逃げようとする参次は、忽ち父親につかまり、米屋で朝から晩まで米を搗かされる羽目となる。そして2年後、参次は・・・。
無頼の生活から抜け出し、一人前の社会人として自立する若者の姿を、感動的に描く作品。
○2004年(平成16年11月)放送
*35分55秒収録

<女下駄>
清兵衛とお仲は仲睦まじい夫婦だが、お仲が男と一緒にいたと聞かされた清兵衛は…。
13年前に女房を病気で失った、40過ぎの、実直で腕の立つ下駄職人の清兵衛。そして10年前、
ぐうたら亭主とやっと別れて、清兵衛と一緒になった30半ばのお仲。
再婚同士の2人は、心から愛し合い、信じ合って、仲睦まじく暮らしている。
ところが、清兵衛は、取引先の手代から、女房のお仲が町で若い男と一緒にいるのを見た、
と告げられた時から、心穏やかで居られなくなってしまう。
信じていた妻の過去に疑いを抱き始めた夫の心の葛藤を、女下駄を小道具に、見事に描き切る。
○2004年(平成16年11月)放送
*47分30秒収録

朗読:松平定知

【藤沢周平プロフィール】
1927年山形県生まれ。"71年「溟い海」で第38回オール讀物新人賞受賞。"73年「暗殺の年輪」で第69回直木賞受賞。
"97年没。代表作に「蝉しぐれ」「用心棒日月抄」「よろずや平四郎活人剣」等。

【朗読:松平定知プロフィール】
1944年東京都生まれ。NHKアナウンサー。主な担当番組は「夜7時のTVニュース」「連想ゲーム」「紅白歌合戦」「その時歴史が動いた」等多数。

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