●製作年:1800-1810年頃 ●1級 ●サイズ 直径:38cm×29.5cm 高さ:4cm マイセン、マルコリーニ時代を代表する描画のオーバルプレートの出品です。描き方の特徴から19世紀にはギリギリ入っていると推測します。 印象的な多色のキンポウゲが目を惹きます。学名ラナンキュラス、ラテン語で「小さなカエル」ですが、水辺に多く生息することからこう呼ばれていると言います。塊茎は小さく束ねた爪のような形をしていることも理由でしょうか。 18世紀のマイセン、特にマルコリーニ突入後もキンポウゲがメインで描かれる頻度はかなり高いです。それはキンポウゲやアネモネが園芸文化の中で最重要ポジションに存在しており、”最も美しい花”と言われたことも理由としてあります。今ではよく言われる華やかで美しいローズやチューリップよりも登場回数が高いのはこういった背景があるからなのです。 そうは言っても、経営的に大変厳しい時期ではあり、増え続ける他窯との差別化や独自の路線を貫く、、この時期のマイセンは本当に大変でした。生産数を増やしながら質も保つ。その踏ん張りがあったからこそ生き残ることができたのです。 カケやワレの無い美しいコンディションです。しかし当時の特徴である焼成時の黒点茶点、時代物の汚れが一部ございます。しかし、それが時代を感じさせ、当時を今に蘇らせる”証拠”だと考えております。この時代を代表する描画として、マルコリーニの愛好家たちにお勧めしたいと思います。是非この機会にご検討ください。